鬱のチェック方法を伝授|心が疲れるその前に

心がおかしいなと思ったら

女の人

症状に気づいたら早めの受診を

鬱病とは、激しい気分の落ち込みや意欲の低下、原因のわからない疲労感や不眠などの心身の異常な状態が概ね2週間以上続き、日常生活に支障をきたしてしまう病気です。放置したり無理に我慢しようとしたりするとより深刻な状況を招きかねないため、仮にかかってしまった場合には、早めに適切な治療を受けるよう気をつけなければなりません。鬱病の原因や発症のメカニズムは、残念ながらまだはっきりとはわかっていません。よくいわれるのが人間関係のストレスによるものですが、その他にも生活の変化や個人の持つ性格の特性などさまざまな要因が複雑に絡み合い、病気につながっているのではないかと考えられています。鬱病を発症するきっかけとなるものの多くは、先にも述べた身のまわりの人間関係、大切な人との死別や離別、深い悩みなど日常生活の負の側面です。しかし、結婚や昇進など本来は喜ばしいはずの出来事が、鬱病につながってしまう場合もあります。社会の中で暮らす私たちは、多かれ少なかれ誰もが何らかのストレスを受けながら生きています。毎日の生活の中で気分が晴れなかったり、何となく意欲がわかなかったりといった経験をまったくしたことがないという人は、おそらくいないでしょう。しかし、それがあまりに極端であったり、長期間継続したりしている際には注意が必要です。鬱病の相談と治療は、精神科や心療内科を専門とする病院・クリニックで受けることができます。ただ、怪我や身体の病気とは異なり、目に見える症状や具体的な健康数値の異常はないために、どうしても診療科を訪れるのが遅れてしまいがちです。また、心の病に関する一般的な理解がまだ十分進んでいるとはいえない現状で、通院を戸惑ってしまう人が多いのも事実です。そのため、まず利用してみると良いのがセルフチェックです。インターネット上には、病院や医師、または公的機関や企業などが運営するよるさまざまなホームページに、抑鬱状態や鬱病の程度を簡単にチェックできる質問票やチェックシートが掲載されています。これらを使えば、他者に相談する必要がなく、自分ひとりで客観的な症状の把握をある程度まで行なうことが可能です。一種類のチェックで疑問や不安が残る場合には、複数のものを利用して再確認してみるのも良いでしょう。セルフチェックの結果は、病院やクリニックを受診する際の資料として役立てることもできます。自らの心や身体の異変が最もよくわかるのは、自分自身にほかありません。少しでも気持ちがおかしいなと感じたら、できるだけ早めに正確な状況を把握すること、そして、必要であれば早めの治療を受けることが大切です。そのためにも、セルフチェックは大きな力となってくれるものです。