鬱のチェック方法を伝授|心が疲れるその前に

病気について把握しよう

ハート

気分の変調を感じたら

鬱病とは、気分の落ち込みが極にある状態をいいます。次に特徴として、精神症状では抑うつ気分、意欲減退、微少妄想をはじめとし、思考障害や不安、焦燥を感じ、最終的には悲壮感があり、自殺企図、自殺念慮に至るのです。身体症状としては、睡眠障害(早朝覚醒、不眠)、食欲不振、そして性欲低下と疲労感があります。この病気は種類も二つに分かれており、大鬱病性障害と、気分変調性障害があります。前者は、鬱状態を周期的に繰り返すもので、後者は軽症の鬱状態を周期的に繰り返すものになります。また、その診断の仕方は、大うつ病性障害では特徴的な鬱状態の症状が2週間以上、気分変調性障害では症状が2年間続いているときに診断されます。またHamilton Depression Rating Scale(HDRS)が鬱病の重症度評価尺度として用いられているのです。
発症する成因にも様々あり、遺伝的素因、病前性格、外的誘因、生化学的要因、薬剤性があると言われています。そして、治療薬について見ていくと選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が第一選択薬となっています。通常、これらの薬を投与するときは投与を漸増し、投与中止時は漸減することになっています。SSRIは抗コリン作用というものが少なく緑内障患者にも使用することができるのが特徴となっています。またSSRIの中のパロキセチンやセルトラリンという薬は、パニック障害の患者にも適応があり使用できることになっています。他にもノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)があります。これはセロトニンの神経伝達を増大させて、抗うつ作用を示すことになっています。このように、鬱病と一言で言っても、発症要因はいくつかありますし、症状に応じて適した薬があります。素人の自己判断で服薬をしたりすると、かえって症状が悪化することもあるので、体調に変化を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。また、受診前にはサイトに掲載されている鬱病のチェックリストを回答して、自身に鬱病の可能性があるのか確認しましょう。チェックリストに答えておくことで、初診のカウンセリングが受けやすくなります。簡単に答えることができるチェックリストなので、回答に時間を取られることもありません。チェックリストを設けているサイトでは、鬱病の基本的な知識を掲載しています。事前に知識を把握していれば、初めて心療内科や精神科に通う場合でも、緊張しないで済むでしょう。鬱病は、早期発見・早期治療で改善を見込める病なので、精神的につらいと感じることが増えた場合には、早めに医師へ相談するようにしましょう。病院の医師だけでなく、家族や周囲にも相談をしておくとよいです。なぜなら、鬱病は、何かとサポートが必要な病気だからです。